著書「女性のためのメディカルブック」から
陥凹乳頭の治療について
Q・・・中学生のころから両側ともに乳頭部が引っ込んだ状態のままです。
恥ずかしくて人前で胸を出せません。
指先で引き出せない状態のため、手術を受けようと思います。
治療について説明してください。
A・・・乳頭部の陥凹(かんおう)ですが、常時陥凹した状況で、指先で引き出せない強度のものからや少し手を添えれば出てくる軽度のものまであります。
分娩後の授乳のためにも、乳頭は突出している状況が望ましいですが、今回の質問のように手術せざるを得ない人もいます。
軽度の人は気付くごとに乳首をつまみ出すようにして突出した状態に保持することが必要です。
どうしても引き出せない場合や陥凹した部分に垢(あか)状のものがたまり、感染しやすい場合などは、手術を受けられた方が良いと思います。
陥凹乳頭の手術は現在保険適応となっていて、自己負担も軽費で済みます。
各種のやり方がありますが、私は入院ではなく、外来で歯を抜くような局所麻酔で行っています。
まず、局所麻酔を行い、乳頭部が常に突出した状態にあることを確認したら抜糸します。
片側の手術に約5分ほど必要ですが、ほとんどの陥凹乳頭の患者さんは、この方法で完了します。
ただし、乳腺に腫瘍があるために変形して二次的に陥凹状になっている患者さんもありますので、必ず触診で腫瘍形成のないことを確認する必要があります。
手術はほとんどの方は簡単に済みますので、悩まれずに治療を受けてください。
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